今までの事業で少ないながら採用をしてきましたが、以下のような人材がいると仕事が楽になることがわかりました。
・目標を設定すると課題が自然に見える
・思いつきレベルでも、わかりやすく発言できる
・積極的に行動目標を消化してくれる
・話し合いで最低限ムードを悪くしないコミュニケーション力
・難しいことに直面したときに、「できない」と言いたくない
・感じたことをそのまま言う=素直(ただし他人を傷つけない)
こんな感じですね。結局PDCA回すときにスムーズな人です。
こういう人を見分ける方法ということで、最強の採用試験を紹介します。
目標設定をした時に「自然に」課題が見えてきちゃう人
採用試験と言っても結局PDCAできるかどうかなんです。
その中でも特に大事なのが、P=プランやC=チェックをしっかりできる人。
いつも「もっとこうしたら良くなりそうだ」と癖で考えてしまう人が良いですね。
目標を設定したときに、自然に課題が見えてくるような人は本当にありがたいです。
「これから、こういう方向性で業務を進めていきたいと思うんだけど…」と説明している段階で、
(ん…?そうなるとアレが足りないぞ?)
(あの件はどうするんだろう?)
(あの人の能力が活きてくるだろうな!)
と、頭の中が勝手にフル回転しちゃう感じの人なら、
「進めるにあたって気になること、課題を思いつく限り出して」
と言ったそばからポンポンと意見が出てくるでしょう。
無理してう~んと考えないと出てこない人よりも、課題を抽出することに快感を感じているくらいがいいですね。
目標の達成を細分化したり、要素分解したりが楽しくてしょうがないくらいだといいです。
また、超難しそうな課題を前にしても「できない」と言わずに、なんとかアプローチする方法を考えて、見えた部分からガンガン課題を出してくれるとありがたいです。
これらの条件を考えると、
「絶対に実現不可能な目標を立てて、PDCAプランを立てる」
という試験が最適だと考えます。
もちろん、PDCAプランの前段階、マインドマップから作成して、長期・中期・短期に課題を分けて、10枚以上のプランを作成するくらいでいいです。
タイムマシンを作るための課題抽出と解決案の洗い出しとか(笑)
ただ、1人でやるのはとんでもなく大変だと思います(笑)
というわけで、次の条件であるコミュニケーション力の確認とともに試験に組み込んでいきます。
最低限のコミュニケーションマナーがあればOK
課題抽出力だけでなく、コミュニケーション力も確認するために、でっかい目標のPDCAプランを複数人で作る試験を行います。
大規模に募集できるなら希望者どうしでやってもらうのも良いですが、社員や社長さんが出て行って一緒にプランを作るのも良いでしょう。
受験される方を中心にしてマインドマップから作成して、要素を大・中・小に切り分けて、小サイズPDCA(1~3か月で終わりそうなこと)まで落としこんでいきます。
切り分けが完了したら、その中の難しそうな課題を1~3つPDCAプランとして作り込んでもらいます。
ここまでの過程で以下の要素を確認します。
・課題発見力
・発言力
・聞く力
・ムードメイキング
ちなみに、いきなりリアルタイムの発言形式でやると当人が発言の機会を失った場合に課題発見力を見落とします。
全員黙って紙に書く時間などを設けるといいです。隠れた課題発見マスターがいる可能性がありますので。
純粋な発言力に関しては、どうせ話し合いが始まったら新たに課題が見つかってきますのでわかってきます。
他人の発言を聞きながらメモを取る人、伝わりずらかった内容を要約してくれる人など、聞く力に優れている人もありがたいですね。
あとはムードメイキングです。会議が楽しくなる要因となってくれるととてもありがたいです。それだけで仕事は楽しくなりますからね!
ただ、最低限ムードを壊さない、他人を嫌な気持ちにさせない、マナーレベルのことができれば問題ないと思います。
自分の能力を主張するために他人を否定してしまう「癖」がある場合や、明らかな間違いを指摘されても認められない場合、また、正当な理由を説明できないのに主張して押し切ろうとするなど、こうした「立場優先の立ち回り」をする人を見抜く必要があります。
立場優先さんは、今までの人生経験もあって、あたかも正当なことを言ってるような振る舞いや、貫禄があって周囲を納得させる力に長けているので注意してください。
個人にとって有利なポジションを得ることは、全体としての目標達成にはなんの価値もありません。
できる風な人を採用しないように気を付けましょう。
行動力は過去の実績や作ったものを見て判断する
当たり前のことなんですが、採用と教育どっちが大事かと言えば、採用です。教育は調整程度だと考えた方がいい。
例えば25歳の人を雇うことになるとしたらその人は300か月生きているわけです。
その人を一体どれだけ時間をかけて教育するのかという話なんですが、生まれてからすぐに学んだ家庭環境とかいろいろ考慮すると180度方向転換するには300か月じゃ足りないかもしれませんね。
ということで、教育よりも採用が大事です。
そして、これにも通ずることなんですが、今までやってきたことを見れば採用した後どんな働きをしてくれるかもある程度分かります。
何にどんな風に時間をかけてきたのかを確認します。
部活動や、アルバイトの職歴は当然ですが、趣味なんかも細かく深く見て行った方がいいです。
例えば「ギターを10年やってます!」と豪語したとして、じゃあその10年でギターに対してどんな時間のかけ方をしたのかがポイントです。
課題を持って取り組んで上手くなろうとしたのか、ただ楽しみで弾いてまぁまぁの技術で10年過ごしたのか。
目標は無くてもいいんですが、何か小さな課題に大量の時間取り組める人は、何かしらの実績を持っているものです。
先日書いたトップに立つべき人間の条件〜PDCA力の4段ピラミッド〜でも説明しましたが、KDI(行動目標)をガンガン達成していると、目標がなくても何かしらの実績を打ち立ててしまうことがあります。
これを「アクシデンタルKGI達成」と呼んでいますが、行動量を積み上げることができる人にしか起こり得ません。
PDCAのやり方がわからなくても、行動量を生み出せる人はすぐにPDCA力がついてい行きますので採用しやすいです。
ゲームでも、スポーツでも、恋愛でも、なんでもいいので大きな数字をたたき出すくらいの行動量があることを確認しましょう。
逆に、今まで行動した形跡が見つからない場合、PDCAの課題抽出力が半端じゃないレベルでないと採用は難しいです。
課題抽出力が高く行動量が少ない人の中には、PDCAを覚えたとたんにKDI生産が早くなる人もいます。
特に論理的に物事を考えるタイプは、考えるのが得意なくせに「全体」と「末端」の概念を行き来するのが下手で、行動すれば全体像を忘れるし、全体を考えると行動するのを忘れるという人がいます。
※ちなみに、私はそのタイプです(笑)
こういうタイプはPDCAを覚えて、全体の把握、結果目標と行動目標の管理の仕方がわかれば、一気に生産性が上がります。
履歴書だけを見たり、簡単な会話で済ませたりせずに、今までやってきたことを深堀して「行動量」を生み出せるかを判断してください。
大きなKDIの数値を生み出した経験がある人や、そうした経験を複数多肢に渡って持っている人はとてもよく動いてくれます。
「苦じゃない行動」が業務やチームに合っているか
行動量の生産力が見えてきたら、次は「苦じゃない行動」を把握してあげます。
行動量を生産するのが得意でも、時間を忘れてずっとやっていられることと、長くは続けられないことが人それぞれあります。
ずっとやっていられる「苦じゃない行動」が会社の業務に合っているかを確認しましょう。
特に、起業して初期段階での採用は、KDIを自ら生産していかなければならない時間が多くなりますので、楽しく仕事してもらうためにも苦手な行動が少ないことを確認したいです。
また、苦じゃない行動はできるだけ多く持っている方がいいです。何をやっても、のんびりずっと続けられるという人が最高です。
「暇な時間よりマシ。」みたいな人ですね(笑)助かります。
気づいたらオーバーキルなKDIを打ち立ててくれるくらいがありがたいです。
履歴書を見ながら面談するときに、得意な行動の洗い出しをしておくと良いです。
本人が気づいていることは少ないので、今までやってきたことを深掘りして聞いてあげる段階でこちらから引き出してあげます。
私も実は、ブログ記事を書くのはあまり得意ではありません。
できたら口頭でバーッとしゃべって拡散されたらありがたい(笑)
だから、本当は1日3記事でも5記事でも書いたほうがいいでしょうけど、毎日1記事に制限しています。
やりたくなくなったら仕事はおしまいですからね。特に自分で事業をやる場合は。。。
負けず嫌いが前提+素直=感情にMECEであること
負けず嫌いであることは大事です。課題抽出をするときに「できる感」をもって取り組むことができます。
PDCAプランを作るとだいたい難しそうなことや、やったことのない課題のオンパレードになります。
その時に「できない」と言われたらそれまでですからね。
私の場合、教育する気は全くないので、そんじゃ違う人に頼みます、で終了です(笑)
だから、とりあえず難しいことややったことのないことを「楽しそう」と感じてくれる人だとありがたいです。
ただし!条件アリです。
「できる感」がある人だと、実際に取り組んだ時の大変さや難しさに直面したとき、挫折してしまう可能性が高くなります。
できそうだ、できそうだ、と始めてみて、ちょっと難しいと感じたら行動が止まってしまう。
スムーズに課題が処理できないと萎えてしまうんですね。
なので、できるだけ感情をMECE(もれなく、重複なく)に把握している人がいいです。
実際の業務や取り組みを想像して、「楽しそうだけど、大変そうだし、面倒なことも多そうだな…」と感情を隅々まで理解して取り組んでほしい。
じゃないと、上で説明した「苦じゃない行動」に気づくことができずに、つらい作業を延々と続けてしまう可能性があります。
大変なことに直面したときに「こんなはずじゃない」と課題抽出もせずに無理矢理時間をかけてしまいます。
難しいことなのに雑に取り組んで失敗し続けます。
感情を素直に受け止めて、それにたいして課題を抽出していく姿勢があることを確認したいところです。
課題抽出試験の時に、「これを任せるとしたらどう感じますか?」と聞いてみるといいですね。
だーっと採用について説明してきましたが、これだけやれば早い段階でPDCAを自分で回せる人材を確保できるはずです。
まぁ、問題は理想的な人が試験を受けに来てくれるかなんですけどね…。
初期の初期は身内からそういう人を選出して、来てもらうのもアリだと思います。
今回は以上です!