ある程度仕事をこなせると、誠実でまじめな人ほど仕事量や責任の重さでキャパオーバーしやすくなります。
ちょっと変わった自己啓発みたいに「良い人になるな」というやり方で上手く解決した話を私は知りませんし、おすすめしません。良い人で何が悪い。
さて、まずは「どうして精神がぶっ壊れるまで仕事が回ってくるのか」について理解してから、解決策を考えていきましょう。
心が壊れそうなあなたに仕事が回ってくる理由
上司や先輩、仕事を振ってくる人は、あなたの会社の仲間であると同時に、個人で見ればお客さんだとも言えます。
社内で仕事受けるということは、会社というお客さんからの仕事を受けるということです。
大量に質良くこなせば、給料UPにつながるでしょうし、待遇や立場も変わっていきます。
社内の仕事を振ってくる人間は質が悪いですね。なんでも無料だと思って、「頼めば質良く必ず仕事を終わらせる人」に仕事を振ればそれでOKですから。
一般のお客さんならまだいいです。お金を払うつもりで依頼してきますのでわかりやすい。
このように、お客さんには「頼めばやってくれる」という期待しかありませんので、あなたの状況を判断して依頼してくる人はほとんどいないと思ってください。
あなたが「こんなに辛くて大変なのに、どうして私に頼むんだろう??」と悩んでいても、「ちょっときつそうかな?頑張ってるな^^」くらいのことしか考えない人が大半です。
つまり、あなたがどれだけ辛いと感じているかは、上司があなたに仕事を振るか振らないかの判断にはほとんど影響がありません。
キャパオーバーしていなければ給与や待遇の交渉をおすすめしますが、今回の問題はそこではないので割愛します。
休息の重要性とタスク量管理という仕事
組織での仕事においてタスク量の管理は仕事の一部だと私は思います。
残業ゼロの元トリンプ社長吉越さん然り、私がおすすめしている休息の取り方の本『PEAK PERFORMANCE』然り、仕事を考えない時間を意図的に入れたり、余裕を持った仕事量の中で仕事の効率化を図る時間をとらなければ生産性は上がりません。
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キャパオーバーするまでタスクを埋め込むのは、タスク量管理の失敗に他なりません。もし、あなたがボトルネックになってしまったら、組織全体の動きが鈍くなります。
仕事がたくさんあるときに忙しくないのは罪悪感を抱くかもしれませんが、それは間違いで、忙しいときほど少し余裕を持たせて空白の時間を作ることで効率は上がっていきます。
あとは仕事の減らし方です。
重要なのは、あなたがその会社で何を得ようとしているのか、ということです。
会社は、オーナーや社長、役員によって作られた目標に向かって、その仕組みの一部にあなたを使っています。
あなたは会社の目標を考慮する必要はあれど、支配される必要はありません。いつでも辞められるし、やるべきでないことは断れます。
まずは、仕事から何を得ようとしているのかを明確にするところから始めてみましょう。
今のキャリアはどこにつながっているでしょうか。最終的にどんな仕事に就きたいと考えているのか、または会社のどのポジションに就きたいと思っているのか。
その目標にたどり着くためには、どんな準備が必要なのか。
スキル、実績、人脈など、今仕事から得ようとしているものは何なのかを明確にします。
すると、自分がやらなくてもいい仕事が見えてきます。
スキルや実績をつけるために仕事をしているなら、雑務を断っても良いです。
雑務をこなさなければ責任ある仕事を任せてくれなそうなら、雑務もこなします。
欲しいものを得るために必要な行動だけを取る、という意識を大事にしましょう。
そのためには人生設計や最終目標、キャリアの設計をあらかじめしておく必要があります。
キャパオーバーした時に他人と比べてしまったら要注意
とても忙しくなった時に、年齢の近い同僚や、先輩や後輩と自分を比べてしまったら要注意です。
「自分の方が忙しいのに給料が変わらない」
「自分の方が責任の思い仕事をしているのに評価が低い気がする」
自分の中に最終目的地までのキャリア設計があって、そこにたどり着くまでに必要なものがわかっていて、さらに今の仕事から得たいものが明確なら、他人の待遇や人間関係などは気にならなくなります。
自分が得たいものを得られているか
ということだけが気になるはずです。
「他人より良い待遇」というのが得たいものなら、最終目的地を再度検討すべきです。
もし、目標がないならなおのこと。すぐにキャリア設計をして、いま自分がこの会社で仕事をしているのは正しいことなのかを確認しましょう。
最終キャリアを決めるのに必要なことは、あなたの感情です。
自分の好きなこと、興味、解決したいことなどから、自分の欲求を洗い出し、それらができるだけ多く手に入る仕事を目指してキャリアを積んでいきます。
このキャリア設計のもとになる自分の欲求が、仕事の選ぶための根拠となります。
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朝から晩まで仕事の不安で頭がいっぱいになったら
キャパオーバーしている状態だと、1日中仕事のことで頭がいっぱいになります。
さらに仕事が増えたらどうしよう、と寝る前なのに不安でドキドキして眠れなくなったりします。
精神的には限界で、心が壊れそうな状態です。
ここまで来たら、
新しい仕事を受けなかった場合、どんな問題が起こるか
を明確にしておきましょう。
・給与や待遇
・仕事の内容
・立場、人間関係
これらのことでマイナスになる可能性があります。
しかし、何かのマイナスを得る代わりに、「身体的・精神的健康」が手に入ります。
「給与や待遇」と「健康」はどちらを選ぶか、という二者択一にしてはいけません。
どちらもバランス良く、自分が十分満足なラインで得るべきです。
健康が奪われそうなら「断る」という選択をするべきです。
また、心身ともに健康な状態なら、仕事を受ければ良いでしょう。
まだ立場やポジションが低く、得られるものが少ない場合こそバランスの調整が難しいです。
入社したてで仕事を断るのはとても難しい選択ですし、自分から仕事をさせてほしいと言っても任せてもらえないこともあります。
自分の体調や、周りの反応をよく観察し、慎重にバランスを取りながら両立させていきましょう。
スキルと実績を積み重ね、発言権や地位を得て行けば簡単になっていきます。
今回はここまでです。それでは、また。