今回はコピーライティングについて少し深く書いていきます。
練習方法としては以前お伝えした、「左に売れているサイトの文章&右にメモ帳を開いて構造を理解しながら書き写す」という方法でOKです。
私の場合は40万文字ほどコピーしたら書けるようになりました。
この記事では、少し掘り下げて、結局何を書いたら良いのかという部分にフォーカスして解説していきます。
商品販売のコピーライティングでは大きく分けて2つ書くべきことがあります。詳しくご説明します。
商品はいらない課題を解決したいのだ
「この商品がこんなに安く手に入るよ!」
「これを買うとこんなものが付いてくるよ!」
…ってお客さんは商品なんか欲しがっていませんから、こういうコピーは無駄なんです。
お客さんには課題があって、それを解決する方法を探しています。
もし簡単に無料で解決することができるなら、お金払って商品を買うなんて絶対にしたくないのです。
だから、どんなものが提供されるのか、量や質ですら興味がありません。
望んでいるのは、どうしても解決できない悩みを解決してくれること、です。
薬局でトイレットペーパー買うときに考えることは、
「今ここで、一番安く、トイレットペーパーを購入する」
という課題です。
数種類あるトイレットペーパーの中から、一番安いものは1つしかなく、その商品でしか解決することができないから買うわけですね。
他にも「一番おしりに優しい」という理由で、あるブランドを毎回買う人もいるでしょう。
その商品でしか解決できないからその商品を購入します。
もしも、
「2秒でおしりを完全洗浄して乾燥までしてくれるウォシュレット」
が開発されたら、人によってはさらに上位のレベルで課題が解決されますので、トイレットペーパーを使わなくなる場合もあるでしょう。
商品の説明や、広告文のコピーライティングをするときは、これらの「人それぞれが持つ課題」と、「課題が解決された後の未来」にフォーカスすることが重要になります。
その商品を買ったらどんな未来が待っているか、を書きます。
はっきり言って、その他は駄文とも言えるでしょう。
特に良くない間違いが行動目標となるものを書いてしまうことです。
情報商材なんかにありますが、動画○○時間とか、PDFマニュアル○○○ページとか…。
量が沢山あったら嬉しいというわけではありませんよね?3分で解決できたらその方がいいです。
※あとで説明しますが、行動目標を下げると結果目標とのギャップが大きくなり、信頼してもらうのが大変という問題もあります。
お客さんの課題と、課題が解決された未来にフォーカスしていたら、このようなミスは少なくなります。
提供されるものについて詳細に書くよりも、その商品を買った後どんなに素晴らしい未来が待っているかを書くことで、お客さんの興味を引くことができます。
これが1つ目の書くべきことです。
行動目標と結果目標のギャップを埋めよう
もう一つは、行動目標と結果目標のギャップを埋める文章です。
簡単に言えば信頼を得るための文章ということになります。
行動目標というのは、お客さんがやるべきことです。
商品を買うためにお金をはらうこと、商品を使うための知識を学ぶこと、商品を使うためのスキルを習得すること、商品を使うための行動をすること、ここまでやってお客さんは課題を解決することができます。
結果目標というのは、さきほど説明した「課題が解決された後の未来」です。
お客さんはこれを得るために商品を購入し、その未来が魅力的であるほど商品の価値は高くなります。
行動目標が楽で簡単に結果目標を達成できるほどよい商品ではあるのですが、あまりに行動が簡単だと「それで本当に解決できるの?」と不審がられてしまいます。
例えば、100円均一ショップで車が売られていたらどうでしょうか?
車の品質がどうであれ、はじめの1台を買う人はかなり勇気がいると思いませんか?
行動目標が小さく、結果目標が大きいほど、そのギャップは大きくなり信頼に足る情報を得られないと買う気になれないのです。
商品説明のコピーライティングではその情報を書く必要があります。
ときには、購入者の感想をのせたり、実績を載せたり、Q&Aを先に書いておいたりするもの良いでしょう。
前項の内容とまとめると、コピーライティングで書くべきことは、
①課題が解決された未来(ゴール)
②ゴールに対する行動目標とのギャップを埋める
という2つの内容になります。これがコピーライティングです。
余談ですが、行動目標には「お金を払うこと」も入るというお話をしました。
つまり、価格を安くすれば商品が売れやすくなるということでは無いということです。
商品の品質(課題解決力や実現される未来のレベル)にあわせた適正の金額まで上げたほうが、ギャップが小さくなり売れやすくなる場合があります。
あまりに価格が高すぎると、「買えないお客さん」が出てきてしまいますのでテストしながら調整する必要がありますが、できるだけ高い価格をつけたほうがギャップは小さくなって「当たり前化」していきます。
「これだけの金額を支払うなら、それぐらいの結果が出せるのは当たり前だよね」ということです。
時代に合わせて、結果にたいする金額として「お、ちょっと安いかも」とか「うん、それくらいなら買いだな!」と思わせる金額をつけるほうが、ただ安くするよりも売れます。
商品とコピーライティングの乖離で詐欺になる
商品と商品説明の乖離(かいり)はコピーライテイングをする上で十分注意すべき点です。
いくら商品説明にお客さんが欲しくなるようなことを書いても、そこに書いたゴールをその商品では実現不可能では話になりません。
こうした乖離が起こる原因には2種類ありますので、把握して間違いを減らしましょう。
まずひとつ目は、コピーに対して商品力が追いついていない場合です。
結果目標が実現されないということです。
とにかくコピーライティングで商品説明を魔法のようなものに仕立て上げます。
そして、商品はコピーで説明していることの10%でも結果が出ればOKというようなやり方です。
ここ数年の情報商材のやり方がいい例ですね。ギリギリのラインでやっていて、「詐欺!」とは言われないけどある程度の結果を出している、というなかなかこそくなことをしています。
ギリギリまでコピーライティングで商品が実現するメリットを大きくして、実際の商品力よりも大きな価値があるように見せることで、価格を上げたり多くの人の興味を引いたりします。こそく!
もう一つが、行動目標の隠蔽です。
商品を買えば課題が解決する!というのが嘘では無いものの、買った後にやるべきことがとんでもなく大変というパターンです。
課題解決のアプローチに関する詳細はこちらの記事を読んでください→課題やニーズを見つけるよりも、解決へのアプローチの効率化で商品開発しよう
商品を買った後に、知識の学習、スキルの習得、解決するための行動、この3つに時間や労力をとられるのが普通ですが、それがめちゃくちゃ大変なのに書いていないという場合ですね。
例えば、「1週間で3kg確実に痩せる方法 1万円」という商品があって、中を開けたら「毎日5kgのランニングと、1日1500kcalまでの食事制限をしましょう」と書いてあったらブチギレますよね?笑
価格とバランスが合っていないという視点で見てもいいです。
とにかく、行動目標が実はかなりハードル高いのに説明がない、明らかに金額が高いという場合に商品とコピーの乖離が起こります。
「営利団体なんだからそれくらいはやらないと」と考えている人はご注意です。
この類の商品とコピーの乖離には問題があって、リピート率や信頼性が商品購入後どんどん下がってしまいます。
意外とこの点に気づいていない人が多いですね。
思うように口コミや拡散が起こっていない、だけど良い感想が集まっている用に感じる、たまに悪く言われることもあるけど効果がある人がいるならいいか、という感じで放置しがちです。
実は、お客さんは購入後は自分の購入したという行動選択を肯定するため良い感想が集まったりします。
しかし、時間が経つにつれて不満が表面化してお客さんが離れていっているという感じになります。
これを理想的な形にして、リピート率を上げると、結局LTV(顧客価値)がぐんと上がったりします。
次の項へ。
商品とコピーライティングの乖離が信頼になる
今度は、コピーと商品の乖離を利用して信頼を得る方法です。
簡単な発想です、乖離の仕方を逆にすればいいのです。
つまり、コピーよりも商品が良い状態です。
確実に提供できる価値に焦点を合わせてコピーライティングを書き、出てくる結果は人によってそれ以上になるようにします。
全員が最低でもコピーに書かれた結果を受け取るということですね。
私はこの方法を何度もやって成功しているので、ぜひ覚えてもらいたいです。
例えばりんご1個100円と書いてある八百屋があります。
そこでりんごを買ったら、「はいおまけ!」とみかんが1個ついてきました。
また来たいと思いませんか?
逆に、青森県産高級りんご250円と書いてあって少し傷があったりしたら次また買うか迷いますね。
当たり前のことですが、りんご100円でも10回購入されたら後者よりも儲かります。
これができない人が非常に多い!
なぜかというと、売りたいからですね。
売りたいからコピーライティングが実際よりも誇張されてしまうのです。
その結果、コピー優位の乖離が起こり、お客さんのリピート率が激減します。
リピート率が激減したら新規顧客獲得を頑張らないといけないので必死です。
提供される最低限のものにフォーカスして書けば、マーケティングをしなくてもどんどん広まっていくのに。
控えめに書いても売れますし、予定の結果をオーバーする成果を出すことができたら、その人はよろこんで商品を世の中に広めてくれます。
つまり、コピーライティングは商品がよく見えるように書くことが目標では無いということです。
最大の目標は利益を大きくすることで、そのためには商品力を的確に捉えて、少し控えめに書いたほうが利益は最大化します。
なんかアップルの新製品のページあるじゃないですか?
「従来の○○倍速い!」みたいな。あれみると胡散臭くてもうアップルいいやってなります。
見た目もいいし、使いやすさもあるんだから、もう少し落ち着いてスペックや機能について語ればいいのにって思います。
結局、商品力の底上げが大事
ここまではコピーライティングに焦点を当てた話です。
念頭においてコピーを書くようにすれば自然に売れるようになってくると思います。
そして、もっと抽象度の高い視点から見てみると、コピーライティングばかりに力を入れても意味が無いことがわかります。
商品が「何の変哲もないクリップ」だったら、どうしようもないですね。
上記のように実際の商品の少し控えめくらいに書いた場合、もう100%売れません(笑)
つまり、商品力を磨くことがコピーライティングの質を上げる最大解決策になるということです。
コピーライティング何を書けばいいかわからないいいいい!って悩む暇があったら、商品を良くしましょう。
そして、コピーライティングは提供を約束できる未来と、お客さんが達成すべき行動目標とそこから生まれる結果のギャップを埋めるだけで十分です。
予想を上回る結果が生まれたら自然に評価は高まり 、口コミや拡散が起こります。また、リピート率も上がるので、マーケティングが恐ろしく楽になります。
今回は以上です!